【第1巻】『おしえて執事くん』本の概要やあらすじまとめ

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講談社デザートで連載中の『おしえて執事くん』第1巻のあらすじ感想です。

ネタバレが含まれていますので、ご了承ください。

『おしえて執事くん』について

あらすじ

おしえて執事くん

©︎眞生みち/講談社(デザート)

「わかったら浮気すんな バーカ」

ずっと執事の花柳に片想いしている綺香(ききょう)。何度もアプローチをしているのに、花柳には全然響いてなさそうで…?

Palcyより

基本情報

タイトルおしえて執事くん
作者眞生 みち (Michi Masaki)
ジャンル少女漫画
連載/出版講談社/デザート
初版発行2025年9月
既刊1巻(2025年時点)

作者について

経歴

眞生みち先生は、第1回オトナ女性漫画大賞で準大賞を受賞した作品をきっかけに注目されました。

その読み切り作品『バッド・タイミング』では、主人公「和谷」の『一人になりたいけど、独りは嫌だ』というキャラクターの心理や、周りに合わせて自分の本音が言えない人間関係の複雑さを丁寧に描く作風が評価され、その後の活動につながっています。

準大賞受賞を経て、反響の大きかった読み切りを基に『おしえて執事くん』が連載化されるという流れで、商業漫画家としてのキャリアを本格的に築きました。

『おしえて執事くん』はもともと講談社の少女漫画誌『デザート』で読み切りとして掲載され、その人気を受けて連載化されました。

2025年には単行本1巻も発売され、多くの読者から支持を集めている作品です。

作風

眞生みち先生の作品は、キャラクターの感情や関係性を丁寧に描くことが大きな特徴です。

代表作『おしえて執事くん』では、身分差や立場の違いがある登場人物同士のやり取りを通じて、恋愛感情や心の機微を魅力的に表現しています。

第1巻あらすじまとめ

1巻の表紙は、第1話1ページ目のシーンですね

©︎眞生みち『おしえて執事くん』第1巻より

第1話 ご理解頂けますか?

花柳は綺香の4つ年上で執事見習いの頃から彼女の側にいます。

母を亡くし、父や執事から甘やかされて育った綺香にとって、初めて対等に向き合ってくれたのが花柳でした。

それから綺香は繰り返し想いを伝えてきましたが、花柳はいつも飄々としていて交わされてしまいます。

ある日、花柳の気を引こうと綺香は定例パーティーに参加します。

しかし社交の場に疲れ、ひとり壁際に座ってしまいます。

そこへ青年・いすみに声をかけられて穏やかな時間を過ごし、距離が縮まりそうになった時⏤⏤

突然花柳が現れ、門限を理由に綺香の手を引いて連れ出してしまいます。

綺香が花柳の態度を問いただすと、執事としての立場を守ろうとしながらも、これまでの想いを言葉にする花柳は、彼女のネックレスにそっと口づけたあと、耳元で囁きます

「わかったら浮気すんな ばーか」

©︎眞生みち『おしえて執事くん』第1話より

第1話の詳しい解説はこちらから見れます

第2話 どうぞお忘れください

花柳に「浮気すんなばーか」と言われたことで浮かれすぎてしまい、中間テストでまさかの全教科0点を取ってしまいます。

花柳相手だと勉強に身が入らず、花柳に「あの言葉は間違いだった」と言われ、ショックと反省で綺香は落ち込んでしまいます。

そこにメイドの四ツ橋さんが「花柳さんも普段通りではない気がする」と教えてくれます。

驚くも、少し前向きになれた綺香は、勉強に集中でき追試で見事満点を取ります。

帰り道、迎えに来ていた花柳に、満点だったことを報告し、花柳に恥じぬよう努力することを伝えると、花柳は見透かしたように「解っていました」と優しく微笑んでくれます。

実は、四ツ橋さんから“仕事がおぼつかなかったこと”を言うように指示したのは、花柳本人だったことが明かされ、嘘だったことに綺香は悔しがります。

そして花柳は満点のご褒美に「なんでもひとつだけお願いを聞く」ことを約束。

その後、宿直室で着替え一息つく花柳は、ふと足元を見て「人のこと言えねー…」と呟きます。

靴下を左右別のものを履いていたのです。

第2話の詳しい解説はこちらから

第3話 いちばんの願いを叶えます

仕事が休みで大学にいるかもしれない花柳に会うため、幼馴染の麗未と共に大学へ向かいます。

校内でいすみに声をかけられた直後、花柳が現れ会話を遮ります。

その後立ち寄ったカフェで、綺香が席を外した隙に、麗未は花柳の思わせぶりな態度を厳しく問いただしますが、花柳は冷静に受け流し二人は険悪な雰囲気に。

帰り道、私服で並んで歩きたいという綺香の願いを、花柳は「お願い事」として数えずに受け入れてくれます。

他愛無い会話に心を温められながらも、別れが近づくにつれ不安になる綺香は、

「花柳の本当の気持ちを知りたい」と告げます。

花柳が答える前に、綺香の父・世人の登場によって遮られてしまうのでした。

©︎眞生みち『おしえて執事くん』第3話より

第3話の詳しい内容はこちらから

第4話 綺香様が幸せならば

綺香と花柳が手を取り合っている姿を目撃してしまった父・世人は、二人の交際に猛反対し、花柳への当てつけに婚約者候補の面接会を開きます。

世人が相手の粗探しして次々に断る中、花柳が裏で参加者のアフターファローや資料準備をしていることを知らされ、

花柳の有能さや気配りに世人もようやく二人を認めようとします。

一方、バルコニーで綺香は花柳に、なぜ父の意見に賛成したのか問うと、綺香様が幸せならそれで構わない、と答えます。そして続けて

「最後には戻ってきてくださると思っていますので。だって綺香様のいちばんの幸せは、私といることではないのですか?」

と余裕を見せる花柳に、綺香は彼のネクタイを引き、不器用に口付けます。

©︎眞生みち『おしえて執事くん』第4話より

しかし、キスは口からズレてしまい、思わず逃げた玄関には伊純が指輪を届けに訪ねていました。

そして父や花柳の前で、綺香の左手薬指に指輪をはめ、さらに婚約者に立候補したのでした。

第4話の詳しい内容はこちらから

まとめ

幼い頃から花柳に想いを寄せるお嬢様・綺香と、その執事・花柳の身分差ラブ

物語は明るく、テンポよく進みます。恋のもどかしさは描かれますが、それは重苦しさよりも「むずキュン」として処理されており、読者が安心して感情移入できるようになっています。

『バッド・タイミング』と共通しているのは、キャラクターの感情を雑に扱わない点。どちらの作品でも、登場人物はそれぞれに迷いや戸惑いを抱えています。

好きと言う気持ちを簡単に言葉にできないこと、相手との距離を測りかねる不安。そうした繊細な感情の描写こそが眞生みち先生の作風と言えます。

今後、二人にどんな試練が訪れるのか、どのようにして花柳の想いが伝わるのかが楽しみです!

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